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昼の営業が終わってから,フランス校Château Escoffierでのシェフの外来講習にアシスタントとしてついて行った。
自分がChâteauに居た時の外来講習は,もう前の期の研修生が帰国した後。これは放っておくと同じことになる…と思い,どうしても行きたいと書いた手紙を送っておいた。それを受けて,当初の予定を変更してこの時期にしてくれたそうな。ありがたや。
研修に出て3カ月,アラン・シャペルの仕事に慣れている自分に気付かされた。2月の在校中にシェフのアシスタントをした時,brunoise(ブリュノワーズ,野菜を3-5mm角くらいに切り揃える形のこと)と言いながら1mm弱角の角切りが始まったことに驚いた。普通,その大きさだとmatignonとかsalpiconと呼ぶからだ。
さて今回,ルセットにbrunoiseと書いてあるのをみて先生が用意してくださっていたのは,いわゆる普通のbrunoiseだった…ので,急遽先生と二人でmatignon切り大会。などなどとても楽しいアシスタント体験だった。
何か一つネタをやっておかないと,と思い,レストランや寮などの写真をMacBookで持って行き,フランス語でプレゼンしてみた。楽しんでいただけてたらいいけれど。
フランスのガストロノミー雑誌Thuriès Gastronomie Magazineの取材。料理写真のための準備をいろいろとする。カメラマンさんはHasselbladの中判カメラにデジタルバックをつけて,MacBookProでテザー撮影していました。
研修に来た当初くらいに,personnelに寿司をつくるように言われ,chinchard(鯵)・maquereau(鯖)・poulpe(蛸)でどうですか?と伝えておいた。鯵はタタキ(生がダメそうだったらさんが焼みたいにしようと),鯖はしめ鯖にすればフランス人も食べやすいかな…等々考えていた。予定が伸びに伸びて,この日突然にthon(鮪)を買ってきたから寿司!と言われた。そしてコシヒカリ。
昼の営業後,写真撮影用の仕事を手伝い,寿司の準備。
ここはフランス,鮪も柵で入ってくるはずはなく,CTスキャン写真のような完全な輪切り。(多分で)大トロ・中トロ・赤身を切り分け,皮と骨周辺の身をこそいでcibouletteとあわせてネギトロにする。
米は鍋で炊き慣れているから,ほぼ完璧な炊き上がり!
突然決まったものだから,米酢が足りず一部だけ鮨飯にする。カメラマンさんむけに7貫ほど握る。
もう少し準備万端で寿司に臨みたかったものの,ひさしぶりに「日本の米を鍋で炊く」ことが出来て楽しかった。日本食が恋しい気持ちはほとんど無いけれど,米を鍋で炊くのが大好きで。
UGC Ciné Cité で映画『KICK-ASS』を観る。学割がある…学生証を忘れ?3の損。
Parc de la Tête d'Or
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近くにあるインターポール本部をちょっと眺めて,Parc de la Tête d'Orに。井の頭公園+代々木公園+日比谷公園といった具合でとても気持ちがいい。もっと早くに遊びに来ておくべきだった。動物園がシームレスにつながっている。
園内にある警察の事務所にSegway。
ライオンであることを忘れて猫になっているようなライオンを眺めていたら同級生から電話。田舎で寂しくて大変だって。わたくしはもう毎日が楽しくて楽しくて,日本に帰りたくなくて仕方がない…のは気の持ちようなのか研修先に恵まれたのか。
本編前に流れたCM(ベニチオ・デル・トロ主演,ブライアン・シンガー監督)の影響で同じアイスを食べる。旨い。
仕込みが早く終わって,残っていたlieu(タラの仲間)のカマと頬の肉をまかない用に好きにしていいとのこと。せっかくだから日本料理にしておくか,と煮付けに。なかなか好評。
すぐに写真を撮るのを忘れて,ほじくったあとで失礼。
ここのスペシャリテにBoulangère de Saint Pierre(Saint Pierreはマトウダイ)という料理がある。フランス校の実習でも取り入れられていて,ちょうど担当して大変な思いをした。最近は"Boulangère"の部分(ブイヨンに浸したじゃがいものグラタン様のもの)をやらせてもらっている。円柱状にしたじゃがいもをスライスして,花模様のように並べてそれを二層重ねる間にthym(タイム)を散らす。今の季節,thymは花盛りのようで,とても綺麗。
romarin(ローズマリー)もだけど,そういえばハーブ類の花は初めて見るものが多い。
ここのURLをレストランの皆さんに教えたら「langoustineは前に撮った動画の方がいいよ」と言われたので貼りますよ。
朝,lieuをさばく。鯵はさんざん練習したが,なかなか触る機会のなかった大きい魚にも慣れてきた。ありがたい話です。grenouilleのgarniture,artichaut poivradeの調理も本日初めてやらせてもらう。ありがたい話です。
昼のpommes rissoléesを用意していると,今日はanniversaireだと言われる。誰?と尋ねたらchefの誕生日だった。従業員一同あつまってchampagneで乾杯,昼のpersonnelでは特別にœuf à la naige。Paul Bocuseのスペシャリテで,わたくしは結構好きなんだけど,要は卵の白身なので,同級生でもこれといって人気がなかった。これがBocuseで食べたものよりずっと美味しくて,幸せな気分に。
同級生と秋コースでよかったね,という話をする。それは,忙しくて外出もままならない学校生活と暗く寒い季節,研修に出てからの解放感と春〜夏という季節が,とても合致しているから。chefの誕生日はたまたまでしかないが,こうして立ち会え,やっぱり秋コースでよかったと思った。
たっぷり食べたら昼休憩いっぱい昼寝。
最近よく「色」を見て心動かされる。
lieuの上に飾るローズマリーの花,紫色と微妙な模様。盛り付けていてまたもウットリ。lieuは皮目に塗るvin rougeのréduction(赤ワインを煮詰めたもの)の深い赤,sauceはlaitue(レタス)で淡い緑色,この対照が素晴らしい。
langoustineの赤・橙。こいつらは名付けたり話したりする間もなくカチコチに凍結。
空を見上げると新緑。
日ごと日が長くなっている。仕事終わりに帰る頃に宵の明星が輝いている。帰ってきたら金星探査機あかつきの打ち上げ成功ニュース。星がよく見えるのも嬉しくて,惑星を毎日追いかけるのが楽しい。研修に来てから火星を連夜眺めていたら,双子座の2つ星が好きになってきた。
奮起の早起き,スーパーへ。「BBQはガチ」を合言葉に,心配になるくらいの量の肉を買い込み,野菜はとても少ない。
もう1人と途中バス停で待ち合わせ。寮の台所で生姜カレーの作り方教室開講。あと2人は電話誘導で辿り着いてもらう。しかし凄い,牛肉2kg,豚肉500g,丸鶏2羽,子羊肉500gほどを6人でほぼ完食。パティシエがいるだけあり,クレープも焼く。confitureと一緒に食べたり。
まだまだ寒いのが困りもので,人間も冷えるが食べ物もすぐ冷える。もう少し暖かくなったら,こんどは海産物メインなBBQをしたい。
レストランで針と糸を借りておいて,きちんと縛ってから焼いた。さすがに炭焼きでは火が通らなくて,オーブンで仕上げ。オーブンがきちんと使えることがわかった。寮料理の幅が広がるなー
朝,BBQ大会のため前日から泊まりに来るお嬢さんたちに夕食を作っておく。単なるcroque-monsieurだけど。こちらのスーパー等で売っている食パン,びっくりするくらいの賞味期限を誇っている。どうやったらこんなに長持ちするんだろう?
午前はpersonnelのcarottes vichyとpommes rissolées。ニンジンをひたすらたっぷり喰える嬉しい料理。適当に切ったニンジンを鍋に入れ,ひたひたの水・砂糖・塩・バターで煮るだけ。火が通ったくらいに煮汁が煮詰まってグラッセみたいになるのがちょうどいい(先に火が通ってしまったら,煮汁だけ煮詰めてからからめるといい)。仕上げにレモン汁とパセリのみじん切りを混ぜる。
野菜が大好きだからこういうのはすごく嬉しい。まあ何でも好きで何でも嬉しいんだが。
chefがconfitureを仕込んでいた。abricot(あんず)の色がとても綺麗で,その上砂糖がテカテカして旨そうで仕方ない。
瓶詰めをレストランで売っているので購入。confitureと聞いて想像するよりも生の果実側に近い味で,すごくフレッシュな感じ。これは旨い。
午後の休憩時間,お嬢さんたちを迎える。寮は?8払って泊めることが可能。
夜中までお嬢さんたち・同僚といろいろ話す。学費・フランスに居残る手段などなど…
どうも天気がすっきりしない。ずっと。
encornet(イカ)の入荷。さばきながら水管を避けておいたら,「あ,それも食べられるんだ」みたいな具合で,sub-chefが昼サービスの合間に炭火焼きしてみんなに食べさせていた。さすがに塩辛にするまでは新鮮ではないけれど,新しくて美味しい。フランスの魚介類,良いものは良い。
"tenaient à cœur à Alain Chapel"(「アラン・シャペルの魂を受け継ぐ」みたいな意味かな?)と題された皿に「オマールのサラダ」がある。48時間前までに予約が必要で,予約が入るとエビの親分がやってくるんで,ちょっと名前をつけたり話しかけたりしてるんだが,すっかり赤く無口になっていた。
この料理,ほんと美味しそうで食べたくて仕方ない。
「couleur(色)」の発音がうまくいかず,色が変だということを伝えられず困った。