假面の告白
休暇最後の平日,東京ディズニーランドに行ってきた。
これで2回目。初回は上京してきた母と妹と,今回は同居人と。もともとディズニーのキャラクターをそんなに好きでもなく,ランドにもこれといって魅力を感じてなかったワタクシである。会社の福利厚生でもらえる2000円割引券がなければ到底行かなかっただろう。
しかし,だ。夢と魔法の王国のパワーを侮る事なかれ。13時間もこの空間にいると,こんなワタクシの心身にも夢と魔法がかかってしまうのである。
さすがは平日,ファストパスの駆使と30分程度の待ち時間のものを選ぶことで,かなりの数のアトラクションをこなすことが出来た(アリス,プー,ロジャーラビット,ガジェット,スモールワールドに至っては2回)。やはり,「イッツ・ア・スモールワールド」の旅物絵本を読むような楽しさ・箱庭感が好きだ。箱庭感でいうと「ピーターパン空の旅」のロンドンの街並みも素晴らしかった。
そして朝の9時から数えて12時間以上経過,ラストスパートに「ミッキーの家」に行った。ここが何をするところなのか知らなかったのだが,ミッキーとの記念撮影時にワタクシは夢と魔法にかかってしまったらしい。ミッキーと握手を交わし,オシリを触って耳を触った。ミッキーは耳を触んないでね,と腰に手を当ててちょっと怒ったようなポーズをとっていた。
「ミッキーの家」を出て同居人が言う,「ミッキーの中は女性だろうね」
え?
全く中の人など意識していなかった,単にミッキーのオシリを触ってみようと思っただけだった。しかしこれでは女の子ちゃんのオシリをペロリと触ってるオッサンではないか。何とも言えない自己嫌悪感というか恥ずかしいというか茫然とした気持ちになる。
「中の人などいない」訳で,ディズニーランドからすればこれでいいんだろう。が,どうにもミッキーに正直すまんかった気持ちを伝えねば落ち着かない。ディズニーランドのサイトを探したが意見や感想を伝えるところは見当たらず,この場でこうして告白することにした。
そんなこんなで,早起きしてつくって持ち込んだおにぎり7個は半分を,ゆで卵は3個全てを持ち帰る結果となった。持ち込みが禁止されている理由である「夢と魔法」を,帰宅後につぶれたおにぎりを食べながら噛み締めることになった一日だった。