スカパーで「京都マル秘指令 ザ新選組」というドラマを放送している。詳しくはWikipediaのリンク先にあるが,ちょっと面白さに触れてみる。
まずこのドラマ,要はハングマンや仕事人シリーズのような,陰ながら悪を正す正義の集団モノなんだが,悪の側が凄くその名も「京都マフィア」。ショッカーのような本部でショッカーのような悪巧みをしている。
どんな悪巧みなのか?第5話「脅迫 5 女子高生を丸坊主にするぞ!」では,京都マフィアは暴力団を使って京都へ修学旅行に訪れた女子高校生を誘拐し,外国人観光客向けの売春宿を営業させているのである。これ自体セコイ金稼ぎだが,その手法がなかなかとんでもない。
- 自由行動中の女子高校生にチンピラがちょっかいを出す
- これを男が助けるが,男はもちろんグル
- 危なかったねえ,と女子高校生を喫茶店に連れて行きディスコに誘う
- 制服のままもアレなので,着替えの洋服をこれまたグルの女が店長を勤める洋服屋で調達
- ディスコに行き男は女子高校生にトイレの奥の個室に行くことを勧める
- 女子高校生はトイレの個室に入るが,どんでん返しになっている壁から出てきた別の男に拉致される
というのが誘拐方法。なかなか古典的な手口だが,このどんでん返しは丁寧にも鏡張りになっていて「オルレアンの噂」になぞらえていたりする(と思う)。
売春宿は永遠の禁忌テーマの1つと言うか何と言うか「尼さんプレイ」どころになっている。
- 尼寺を模している
- 女子高校生達は尼僧の格好をさせられている
- 「NIGHT IN THE CITY」という英語版夜の観光ガイドに「尼さんプレイ」どころとして紹介されてる
- 同書籍を読んでやってきた外国人観光客はホンモノの尼僧と思って買春する
といった仕組み。
この事態に,ハングマンで言うところのゴッド=「御前」がザ新撰組に事件の解決を指令する。が,その理由が「このままだと誰も京都に修学旅行に来なくなる」。さすがは,1年で20人の女子高校生が行方不明になっているのに,そのどれもが家出と見做されて特に問題になっていない「京都」の住人です。
まあ結局この悪巧みは崩されるんだけど,その報告を受けた御前は「これからも京都は修学旅行のメッカですな」と安心するだけ。全体的にどこかトンチキで狂ってるズレ具合が癖になるドラマです。